新中学1年生ですが、入学した中学は県でベスト4位のレベルです。ミニバスをやっていたので、テクニックはそこそこあるのですが、同学年と比較して筋力がだいぶ劣ることもあり、ここぞという時のスピードが劣ります。あと、なかなかパワーポジションが身につかず、姿勢が高い気がします。そのため、一つ一つの動きや技は上手いのに、相手がいる実戦になると、なかなかうまくいかない気がします。そこで、バスケットに必要な基礎筋力をつけるための、筋力トレーニング、体幹トレーニング、コーディネーショントレーニングをいくつか教えて欲しいです。ちなみに、身長は約150cm、体重約40kgです。
要望の背景
いくつかの書籍を読んでトレーニングしていますが、何となくメニューを選んでいるので、一度、専門的な練習メニューを作成してもらって、取り組ませてみたいと思いました。
Sufu認定指導者の回答
筋肉がつきやすくなるのは骨格の成長が止まってからです。逆に言うと成長が止まるまではトレーニングをしても筋量は増えにくいのです。筋・骨格系と表現されるくらい、筋と骨は密接な関係にあります。
では、育成年代ではどのようなトレーニングが良いのでしょうか?人は筋肉が本来持っているパワーをマックスまで使い切ると体が壊れてしまうため、無意識のうちに出力をセーブしています。そこで、育成年代は持っている筋量を増やすのではなく、筋の出力効率をあげるトレーニングを重視するのが良いと思います。
それには、筋を素早く収縮させる運動や、力が逃げにくい体の使い方を覚えることなどが当てはまります。具体的な方法は専門的なトレーナーの領域ですから、ここでは紹介しきれませんが、多様な動きを素早く行うトレーニングもおすすめです。もちろん自重を使った腕立て伏せや体幹トレーニングなどは適度に取り組むことに特に問題はありません。ただし、腹筋トレーニングなどはやり方を間違えると腰痛を助長することもあります。
人間の体で最初に成長のピークが来るのは脳です。12歳になる頃には大人の9割程度まで成長するといわれています。
脳が運動をコントロールしています。脳が発達する時期に、どれだけ運動の多様性を広げられるか、これが将来のスポーツ選手としての可能性を左右します。人間の体には208個の骨があり、それらに筋肉がついていて骨と骨を近づけたり伸ばしたりすることで運動が行われています。脳からの信号がどのように手足に通るのかは、山から海へ水が流れる道に例えるとイメージしやすいかもしれません。
オープンスキルのスポーツは、さまざまな状況に対応できる技術を身につける必要があるため、川も一箇所に大きく流れてくるものではなくたくさんの回路を作っておいたほうが良いのです。そのためには、最初の段階で一つの回路を太く強くしてしまうのではなく、あちこちに違った回路が生まれるような刺激をたくさん入れていくことが重要なのです。
そのうえで、流れるものの量を増やしていくようにトレーニングすることで、多様性がありながらも出力も大きいという回路が作り上げられるのです。
レベル2:スキップ2・拍手1のリズム
レベル3:スキップ2・拍手が「前・頭・お尻」のリズム
シュート決定力の向上
・レベル2 お腹の周りでボールを周回させる
・レベル3 ボール周回させながら自分も回る
・レベル4 背後から浮かせたボールをキャッチしてシュート
・レベル2:フロントチェンジして取る
・レベル3:Wフロントチェンジして取る
こちらは目安ですが、あまり気にせず、自分のベストを尽くしていきましょう。
初級:70秒
中級:50秒台
上級:40秒台
・良い姿勢で行う
・頭を降らない様にする
「バスケットボールの家庭教師」を運営している会社になります。
2004年に開始したバスケットボールの家庭教師事業は、2022年4月時点でコーチ70名以上、会員数1300名以上。
指導実績多数・各地講習会なども担当しており、「はじめてのミニバスケットボール」「バスケットボール IQ練習本」「バスケットボール判断力を高めるトレーニングブック」「バスケットボールの教科書1~4」など多くの書籍・DVDも監修しています。
【ERUTLUC代表鈴木良和コーチ JBA活動歴】
2016年U12ナショナルキャンプヘッドコーチ
2016年U13ナショナルキャンプヘッドコーチ
2016年男子日本代表サポートコーチ
2017年U12ナショナルキャンプヘッドコーチ
2017年U13ナショナルキャンプヘッドコーチ
2017年男子日本代表サポートコーチ
2018年U22日本代表スプリングキャンプアドバイザリーコーチ
2018年U12ナショナルキャンプヘッドコーチ
2018年U13ナショナルキャンプヘッドコーチ
2018年~2021年男子日本代表サポートコーチ
2021年~女子日本代表アシスタントコーチ