ゼロから始める5アウトオフェンス④
【エルトラックが教える】子どもの集中のさせ方
こんにちは!
今回は子どもの集中のさせ方についてご紹介していきたいと思います。
子どもちを集中させることは簡単そうでむずかしいです。
日々、私たちもこうしたらどうかな?子どもたちの今の様子はどうかな?と現場では探りながら、いろいろなことを試しながら練習を行っています。
指導する上でのコーチに必要な心持ちについてや子どもの集中できる時間はどれくらいなのか?
低学年や初心者の子どもたちの集中力を続けさせるにはどんなアプローチの仕方があるのかなど、いろいろな視点からご紹介します!
この記事の目次
初心者や低学年の指導に必要なコーチの心持ち
まずはコーチに必要な心持ちをご紹介します。
みなさんも子どもの頃から今まで、たくさんの大人に出会ってきたと思います。
学校の先生や習い事の先生などなど…
この先生面白い!授業が楽しい!などの経験はあったのではないでしょうか?
指導現場でも同じことが言えます。
・一緒に楽しむ!(笑顔あふれる現場に)
・失敗を受け止めてあげる
・子どもの世界に入り込もう!
などが取り上げられます。
子どもの立場になり考えるとコーチが怒っていたり、失敗をするたび怒られてばかりでは楽しくないですよね。
これでは集中力も続かなくなってしまいます。
まずはコーチの心持ちとして子どもたちが楽しくスポーツに取り組めることが大切になってきます。
子どもの集中力はどれくらい?
指導現場では子どもたちが最後まで話を聞いてくれないことや集中力が続かないことがよくあります。
子どもの集中できる時間は年齢によって異なると言われています。
未就学児は年齢+1分、低学年は約15分、高学年は最大30分となります。もちろん個人差もありますが大体の子供たちの集中できる時間はこのくらいになります。
しかし練習時間が1時間や2時間などのチームも多いのではないでしょうか?
1時間の練習を子どもたちに集中して取り組んでもらうにはドリルの構成や話し方、言葉選びなども重要になってきます。
この後は子どもの集中力が続かないのはなぜなのか、どんなアプローチ方法があるのかを詳しく探っていきたいと思います。
なぜ集中力が続かないのかを考える
子どもたちが集中しないのには理由があります。
まだそもそもスポーツにハマっていない、練習が難しいなど理由はそれぞれです。
例えばその場でドリブルができるようになったばかりの子どもに「全力で走りながらドリブルしよう!」と言っても難しいと感じ、つまらないなと思ってしまいます。
また、止まっている人にでパスができるようになった子どもにずっと同じ練習を繰り返していても、簡単すぎでつまらないと感じる場合もあります。
この難しすぎる、簡単すぎるというところから集中力が切れてしまうことも多々あります。
このことから、指導現場では子どもたちができるかできないかギリギリの練習の提供と少し頑張ればできそう!といった練習メニューが多くあると子どもたちは集中してくれます。
子どもたちのレベルに合わせた練習や簡単なものからクリアしていく練習などもおすすめです。
ここではボールを上に投げてキャッチする練習を紹介したいと思います。
レベル1 頭の上より高く投げてキャッチ
レベル2 ボールを投げて頭をタッチしてからキャッチ
レベル3 ボールを投げて頭→肩をタッチしてからキャッチ
レベル4 ボールを投げて頭→肩→膝をタッチしてからキャッチ
レベル5 ボールを投げて頭→肩→膝→床をタッチしてからキャッチ
このように簡単なものからレベル分けするだけでも子どもたちは楽しく取り組んでくれます。
キャッチを怖がる子どももいますがワンバウンドしてからキャッチでもいいよ伝えると少し安心して取り組んでくれます!
さらにこのレベル分け練習はこれをやってからシュートに行くなどアレンジもしやすく、チーム戦などのゲームもできます。
子どもたちがどのようなドリル設定にしたらワクワクするだろう?というのを考えるとコーチたちもワクワクしてきます。
コーチたちのワクワクは子どもたちにも伝染するので、ぜひワクワクしながら練習メニューを考えてみてください。
やってみよう!ワード変換!
子どもたちを集中させるには練習中に使用するワードも重要になります。
子どもたちが思わずやりたくなる!楽しくなってしまうワードで子どもたちを惹きつけることもできます。
ここで是非、この記事を読んでいる方にも一緒にワード変換トレーニングをしてみてほしいと思います。
低学年や初心者の子どもたちに「ボールをもらって走ってドリブルしよう!」ということを伝えます。
この言葉を子どもたちがワクワクするような言葉や状況設定に変換できるでしょうか?
よく私たちが現場で使用するのは足の速い動物…チーターです!「チーターくらい早く進もう!」「後ろからチーターが追いかけてくるぞー!」などなど使い方がたくさんあります!
では次のお題は「スペース狭いよ!広がって!」です。スペーシングなどは初心者や低学年にはなかなか伝えるのが難しいです。
エルトラックの指導現場ではこれも子どもたちの身近なものに例えています。
ペイントエリア→校長室
ペイントエリアと3ポイントラインの間→職員室
3ポイントラインの外側→教室
この説明を作戦ボードなどを使って行うだけでも子どもたちの動きが変わります。
また、コーチたちの声かけも「校長室に人がたくさんいるぞー!」とクスッと笑ってしまうようなワードになるので難しいバスケ用語を使うよりも現場が明るく楽しい雰囲気になります。
エルトラックのコーチたちでもこの動きはどんな言葉に変換できるかなどを時々共有しているので、ぜひ皆さんのワード変換も教えてください(^^)
チームのコーチ陣でワード変換血血などもしてみると盛り上がりそうですね!
練習メニューに合わせていろいろなワードを試してみてください。
子どもたちの中で流行っているアニメなどからワードを探してみるのもいいかもしれませんね。少し前は「全集中!」がとっても子どもたちに刺さりました!
まだまだたくさんのワード変換があると思うので、これは子どもたちが夢中になった!これは伝わらなかったなども教えてもらえるととても嬉しいです。
ちょっとした小技を準備!
集合した時などにちょっとした遊びを取り入れると集中力を維持することができます。
コーチの手からビームが出るからよけて!だったり、右手で左耳を触って左手で鼻を触って拍手した瞬間に入れ替える!などなど…
小声で説明をしてみたり、あえて沈黙を利用してみたりなどもおすすめです!
一瞬でもスポーツと関係ないことや楽しい!と思うことがあると子どもたちもリフレッシュになります。
集中して練習した後や休憩の前などに楽しいゲームをやると集中力が続きます。
ぜひ子どもたちが次の練習に集中して取り組めるような小技をこっそり持ってみてください。
まとめ
子どもたちの集中力についてみていきました!
集中力を持続させるには、まずどんな時に集中力が切れてしまうのかをよく観察して、一人ひとりの子どもたちの様子を見てあげることが大切です。
低学年や初心者の子どもたちには色々なアプローチが有効です。
練習中に気がついたらこの動きをしていた!楽しくてあっという間だったと思ってもらえるような練習ができれば、子どもたちはもっともっとチャレンジしたりスポーツを楽しいと思ってくれるかもしれません。
ぜひ、いろいろなアプローチをしながらコーチも子どもも一緒に楽しめる練習を展開してみてください!
ERUTLUC(エルトラック)
株式会社ERUTLUC
「バスケットボールの家庭教師」を運営している会社になります。
2004年に開始したバスケットボールの家庭教師事業は、2019年6月時点でコーチ70名以上、会員数1300名以上。
指導実績多数・各地講習会なども担当しており、「はじめてのミニバスケットボール」「バスケットボール IQ練習本」「バスケットボール判断力を高めるトレーニングブック」「バスケットボールの教科書1~4」など多くの書籍・DVDも監修しています。
【ERUTLUC代表鈴木良和コーチ JBA活動歴】
2016年U12ナショナルキャンプヘッドコーチ
2016年U13ナショナルキャンプヘッドコーチ
2016年男子日本代表サポートコーチ
2017年U12ナショナルキャンプヘッドコーチ
2017年U13ナショナルキャンプヘッドコーチ
2017年男子日本代表サポートコーチ
2018年U22日本代表スプリングキャンプアドバイザリーコーチ
2018年U12ナショナルキャンプヘッドコーチ
2018年U13ナショナルキャンプヘッドコーチ
2018年~2021年男子日本代表サポートコーチ
2021年~女子日本代表アシスタントコーチ