ゼロから始める5アウトオフェンス④
【エルトラックが教える】シュートの自主練習のチェックポイント
こんにちは!
今回は、バスケットボールのシュートの自主練習での意識すべきポイント・チェックポイントを紹介していきます。
シュート練習は、考え方が特に大切です。
ポイントを抑えないシュート練習は、シュートが外れないために必要なポイントを抑えないシュートフォームが身に付きます。
試合でシュートを確率よく決めるために、ポイントを意識して自主練習に取り組んでいくことが大切です。
シュートの基本的な考え方
僕たちバスケットボールの家庭教師(エルトラック)では、外さないシュートを打つために必要な3つの原則を大切にしています。
①まっすぐ打つ
②その距離に打つ
③高く打つ
の3つです。
バスケットボールのリングは直径45cmです。
バスケットボールをリングに通過させるためには、リングの中心からボールがそれないことが必要です。
7号級では、リングの中心から10cm以上前後もしくは左右にボールがずれてしまうと、シュートは外れてしまいます。
ボールは球体でありリングも円形のため、①まっすぐ打つ、②その距離に打つ が大切なのです。
リングは高い位置に設置されているため、リングを超えたシュートでないとシュートは入りません。それが3つ目の原則です。
バスケットボールの試合では、相手ディフェンスのレベルが上がるとフリーでシュートを打てる機会は少ないです。
試合でシュートを決めるためには、試合に近い状況のドリブルしている状態からのシュート練習やパスをもらって急ストップしてのシュート練習が大切です。
同時に、安定した状態から打つシューティングも継続して練習していく必要があります。
安定した状態でのシュートの確率が上がってこないと、試合に近いシュートの確率も上がってこないと言われています。
そこで今回は、振り返りがしやすい「まっすぐ打つ」と「その距離に打つ」の原則に沿って、シュートを打てているかどうかチェックするポイントと練習例を紹介していきます。
「まっすぐ打つ」ためのチェックポイント
3つの原則のうち、一番初めに取り組むべきは「まっすぐ打つ」です。
まっすぐ打てていない場合のほとんどは、シュートフォームに原因があります。
わかりやすいチェックポイントが、シュートを打った後の腕の形、フォロースルーです。
ワンハンドシュートの場合、
・フォロースルーがリングにまっすぐ伸ばした状態でシュートを終えているか
・5本の指がまっすぐ地面を指した状態になっているか
ツーハンドシュートの場合、
・左右の手が同じ高さ、左右対称の形で終わっているか
が主なチェックポイントです。
まずは自分で自分のフォロースルーを確認してみることが大切です。
シュートを打った後に、フォロースルーを止めて、上記のことができているか確認してみてください。
また、自分のシュートフォームを客観的に見てみることもオススメです。
他の人に正面からシュートフォームを動画で撮影してもらい、フォームの中でボールが左右に曲がりやすい原因がないか確認することもシュートフォームを見直す上では有効です。
フォロースルーが真っ直ぐでも、ジャンプが曲がってしまう選手もいます。
フォームの撮影を通して、自分のシュートの形を確認してみてください。
次に、自主練習で使える練習例を紹介します。
5点取ったらクリアというシューティングです。
リングやボードにも当たらずにシュートが入るスウィッシュ:3点
縦にずれて、リングやボードにあったって入ったシュート:2点
横にずれて、リングやボードにあったって入ったシュート:1点
まっすぐ打てたが、外れてしまったシュート:0点
左右にずれて、外れてしまったシュート:マイナス1点
このように、まっすぐ打つことを意識しなくてはならない設定で、ペアで交代しながら、他の人と競争しながら練習してみてください。
家でもできるメニューには、フォーム撮影があります。
シュートをイメージして腕を動かす様子をビデオで撮影してみて、自分の腕が思ったように動かせているか確認する方法です。
ボールなしでも、ボールがあることをイメージして、練習することができます。
「その距離に打つ」ためのチェックポイント
「まっすぐ打つ」ことが安定してきたら、次に取り組むことはリングの真ん中に向けてちょうど「その距離に打つ」ことです。
距離の調整は、指先のタッチで調整します。
ボールの飛距離は、指先から離れた際の初速によって変わります。
指先のタッチによって、その速さを調整します。
そのために、まずチェックするべきポイントは、パッドではなくティップでボールを離せているかです。
パッドとは指の腹の部分、ティップとは指先の部分です。
ティップからまっすぐにボールを離すことができるとボールに綺麗な回転がかかります。
ティップでボールを離せているかは、ボールの回転で確認してみてください。
次に、自主練習で使える練習例を紹介します。
まずは、距離感の調整にオススメなのが、スキーマシューティングです。
ゴール下からシュートを打ち、シュートが入ったら一歩下がった位置でシュートを打ちます。外れてしまった場合は、同じ場所から決められるまで打ちます。
シュートが届く距離まで下がったら、次のシュートから一歩ずつリングに近づき、スタートの地点のゴール下に戻っていきます。
個人で、10本打ってどこまで進むことができたか、一定時間でどこまで進むことができたか、など本数や時間を設定して練習すると自分の現在のシュート力を確認しやすくなります。
また、まっすぐ・ちょうどその距離に打つために、シュートの入り方に意識を置くドリルもオススメです。
リングやボードに当たらずに入るスウィッシュでシュートを決めることにこだわります。
フォームやタッチを調整できないとスウィッシュで決めることはできません。
連続でスウィッシュで決めること、連続で外さないことを設定すると難易度が上がります。
ディフェンスがいない状態のシューティングでは、7割近くシュートを決められることが、シュートの基本で大切な一つの目安です。
わかりやすい本数では、4本打ったら3本入るように練習します。
その中でスウィッシュの本数も少しずつ増えていくと細かな調整力がついてきた証拠になります。
家でもできるメニューには、仰向けシューティングがあります。
仰向けになった状態で、真上にシュートを打ちます。
ボールに回転がかかっているか、元々シュートを構えた位置にまっすぐ戻っているかを確認することで、リングがなくても自分のシュートを振り返ることができます。
エルトラック代表の鈴木コーチは、学生の頃に仰向けシューティングで10本連続で手元に返ってきたらクリアという練習をしていたそうです。
まとめ
シュートは、原則を守りながら練習していくことで、誰でも成長することができます。
そして試合で高確率で決めるためには、正しいシュートフォームを反復していくことが必要不可欠です。
この、質と量にこだわって練習していってほしいと思います。
今回は、自主練習のチェックポイントということで、「まっすぐ打つ」「その距離に打つ」ことを中心に、チェックポイント・練習設定の例を紹介しました。
さらに詳しい理論が知りたいという方は、エルトラックの鈴木代表が書いた「バスケットボール シュートは理論でうまくなる!!」(マイナビ出版)にさらに詳しい理論が記載されていますので、是非手に取ってみてください。
今回紹介した基本的なシュート理論だけでなく、試合でシュートを決めるためのポイントも紹介しています。
正しい考え方を持って、シュートの確率を上げていきましょう。
ERUTLUC(エルトラック)
株式会社ERUTLUC
「バスケットボールの家庭教師」を運営している会社になります。
2004年に開始したバスケットボールの家庭教師事業は、2019年6月時点でコーチ70名以上、会員数1300名以上。
指導実績多数・各地講習会なども担当しており、「はじめてのミニバスケットボール」「バスケットボール IQ練習本」「バスケットボール判断力を高めるトレーニングブック」「バスケットボールの教科書1~4」など多くの書籍・DVDも監修しています。
【ERUTLUC代表鈴木良和コーチ JBA活動歴】
2016年U12ナショナルキャンプヘッドコーチ
2016年U13ナショナルキャンプヘッドコーチ
2016年男子日本代表サポートコーチ
2017年U12ナショナルキャンプヘッドコーチ
2017年U13ナショナルキャンプヘッドコーチ
2017年男子日本代表サポートコーチ
2018年U22日本代表スプリングキャンプアドバイザリーコーチ
2018年U12ナショナルキャンプヘッドコーチ
2018年U13ナショナルキャンプヘッドコーチ
2018年~2021年男子日本代表サポートコーチ
2021年~女子日本代表アシスタントコーチ