日々の練習を人並み以上にはやっているつもりですが、結果が出ず、周りに離されてしまっています。
今の問題点としては視野が狭い、シュートの成功率が低い事なのですが、日常的にどのような事を意識して練習に取り組んだほうがいいですしょうか?
周りから認められ、バスケを今以上に楽しめるようになりたいです。
要望の背景
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Sufu認定指導者の回答
今回も皆さんのお悩みに回答していきたいと思います。
今回は高校生の男の子から頂きました、ありがとうございます。
「日々の練習を人並み以上にはやっているつもりですが、結果が出ず、周りに離されてしまっています。
今の問題点としては視野が狭い、シュートの成功率が低い事なのですが、日常的にどのような事を意識して練習に取り組んだほうがいいですしょうか?
周りから認められ、バスケを今以上に楽しめるようになりたいです。」
まず問題点として視野が狭いということ、それからシュート成功率が低いということで結果に対する問題点をご自身でしっかりと結論を出していることは大変素晴らしいことだと思います。
問題点がはっきりした上で、その問題点にアプローチしようと思った時には、その問題点をさらに自分が行動できるレベルまで細分化してみることが一つの手です。
細分化したものを一つ一つやっていくことによって、達成しなくてはいけないことが分かってきます。
漠然と何をやっていいかわからない、何をやっていいかわからないから結果的に悩んでしまうことは一番効率の悪いことになってしまいますので、まず自分なりに今回のお題の中で上がっている視野が狭いということ、シュート確率が低いということを解決するためには具体的に何をしていけばいいのだろうかということを細分化してみるのがいいと思います。
さらにそこに対してアプローチをしていく時に、いつまでにどのようなことにチャレンジして、どれぐらいやるのかというようなことをタスク化と言いますけども、そのタスク化したものを毎日の練習の中で少しずつ達成していくことができると、達成していったものが明確にわかりますし、成長も目に見えるようになってきますので、だんだんと何か物事に取り組んでいくことへの楽しみが出てくるのではないかなと思います。
視野が狭いということに対してですが、視野というのはかなり難しい問題で、プレイをしている最中に相手の動き、味方はもちろんですが、ディフェンスの動きによってこちらが行動を変更しなくてはいけない場面が必ずあります。
ただ、とはいえ予測は立てられるので相手がどういうプレイをしてきた時には、オフェンスはこういう動き方をしようというように、ある程度パターンを決めてしまうというのはチームとしても個人としてもできることかなと思います。
例えばドライブに対するヘルプのディフェンスは、このようにくるのでコーナーのポジションが空くよね、だからコーナーに合わせるようにしましょうというように、ある程度プレイを細分化してパターン化してみることはひとつやり方としてはありだと思います。
そうすることによって、ウイングにいるだろうな、コーナーにいるだろうな、あるいはもう一人のプレイヤーはインサイドに向かっているだろうなという予測のもとで物事が見られるようになってきますので、そういった視点でプレイを選択できるようにしておくのは一つの手かなと思います。
もうちょっとレベルが高くなってくると、ある程度原則的なこと、例えばドライブした時にヘルプのディフェンスが寄ってきますが、寄ってきたところに対して、周りのプレイヤーはローテーションしなければいけないのでローテーションの仕方によってはパスコースができる場合やできない場合もあり、そのローテーションしてきたプレイヤーが間に合わないぐらいの所に味方がポジションを取るというような、ある程度原則的な約束事を決めておいて、その約束事に沿ってプレイを選んでいくことができると、これも同じようにディフェンスの相手の動き方によって、おそらくこのように動くだろうなという予測のもとでプレイができるかなと思います。
視野が狭いということはプレイを選びきれないということで、見えてなくて選べないのか、見えているけどもスキルがなくて選べないのかというところが出てくると思いますので、ぜひ試してみて欲しいなと思います。
予測を立てるということは、やはりバスケットボールを知っているということが大事なため、試合をたくさん見てみるといいと思います。
視野が狭いということはそのプレイに対してアプローチがなかなか出来ない、見えないという場面がほとんどだと思いますので、そういった場合にはたくさん試合を見てバスケットボールはこういうプレイで成り立っているのだなということを自分なりに見つけておけると、先ほどのパターンや原則に沿ってプレイを選べる、予測を立てられるということにつながってくると思いますのでぜひチャレンジしてみてください。
それからシュート成功率の低さですが、シュート成功率が低いのはどんな原因があるのかをまず見つけてみるといいと思います。
シュートが外れる原因は大きく分けると基本的に3つしかありません。
まず一つ目が左右にずれること、もう一つは距離感がズレていること、あるいはその両方ということになってきます。
もしも左右にズレているのであればシュートフォームに原因があることがほとんどです。
距離感がズレる場合は、感覚的なマッチングができていない、感覚的な差異が出てきているということが大きな原因になっていることがほとんどです。
これもディフェンスの状況によって変わりますので、ディフェンスのプレッシャーに対して撃ち勝てないというようであれば、どういった状況でディフェンスがそういったプレイを選ばせているのか、外れやすいシュートを選ばせているのかなど、そういったところを自分なりに細分化してみてください。
シュートフォームが良くない場合は、シュートフォームの中で指先なのか、ジャンプの仕方が悪いのか、あるいは体幹がずれてしまっているのかというように自分なりに細分化して、自分なりに外れる原因を削っていくという作業をしていくと、だんだんと外れやすい一番大きな問題が見つかってくるかなと思います。
アプローチしやすくてなおかつ外れる原因として一番大きいものをやっつけていくということが、シュートは一番確率の高い手っ取り早い方法だと思いますのでぜひ頑張ってみてください。
結果がなかなか出てこないということですので、今回は目標設定の簡単なやり方、それから細分化して、細分化したものに対するアプローチの仕方をお伝えしました。
・判断の要素が加わっても、スピードを落とさない
・DF→OFに時間をかけさせる
・パスコースができる位置取りをする
「バスケットボールの家庭教師」を運営している会社になります。
2004年に開始したバスケットボールの家庭教師事業は、2022年4月時点でコーチ70名以上、会員数1300名以上。
指導実績多数・各地講習会なども担当しており、「はじめてのミニバスケットボール」「バスケットボール IQ練習本」「バスケットボール判断力を高めるトレーニングブック」「バスケットボールの教科書1~4」など多くの書籍・DVDも監修しています。
【ERUTLUC代表鈴木良和コーチ JBA活動歴】
2016年U12ナショナルキャンプヘッドコーチ
2016年U13ナショナルキャンプヘッドコーチ
2016年男子日本代表サポートコーチ
2017年U12ナショナルキャンプヘッドコーチ
2017年U13ナショナルキャンプヘッドコーチ
2017年男子日本代表サポートコーチ
2018年U22日本代表スプリングキャンプアドバイザリーコーチ
2018年U12ナショナルキャンプヘッドコーチ
2018年U13ナショナルキャンプヘッドコーチ
2018年~2021年男子日本代表サポートコーチ
2021年~女子日本代表アシスタントコーチ