U15世代での勝利を目指しながら、U18以降のカテゴリーにも繋がるDF能力の構築を図るメニュー
Sufu会員プロフィール情報
・片岡メンさん
・チーム構成:中学生、男子
・競技レベル:中級者
・選手数:11〜15人
・指導歴:6〜10年
コンセプトや取り組んでいる課題
旧友が外部コーチをしている中学生男子部活動に対し、クリニックのような形で訪問しました。以下のようなテーマで実施しました。
<全体像>
・U15世代での勝利を目指しながら、U18以降のカテゴリーにも繋がるDF能力の構築
<具体的な項目>
・On Ball DFの強化を軸としながらチームDFの強化を図りたい
・トランジション局面での失点を減らしたい
採用しているSufuのメニュー
こちらは無料ピックアップ動画です。
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このメニューを採用した理由
On Ball DFで求められる事柄を提示する際に、ボディアップという概念は非常に大切なものと捉えている為です。
このメニューの良い点や工夫してる点
手を使うタイミングを強調しました。「良い手」と「悪い手」とを、コーチ側の基準で示した上で、本ドリルのような構成でのDFドリルを行いました。
◇悪い手
・ポジションの振りを挽回しようとする手の使い方
(例 予想と反対を突かれ、相手に出し抜かれそうなときに手を使って形勢逆転を狙いケース)
◇良い手
・オフェンス側の自由を奪う動作
・オフェンス側をミスに追いやる手の使い方
このメニューを採用した理由
メニュー①とも関連。コーチ側が定義づけしている良いDFを実体験できるドリルの為。
(提唱している良いDFの定義の良し悪しは勿論あると自覚はしています)
このメニューの良い点や工夫してる点
◇オフェンス側が仕掛けた局面について
①で示した「悪い手」を使わずに状況を挽回する事です。
Step1としては、状況に対し、選手側の攻略方法等を観察しました。
Step2として、内側の手の振り方、ステップの踏み方、走るレーンなどを示しました。
全体の中で、コーチ目線として良い戦略で取り組んでいる場合には、その選手に説明等をしていただきました。
◇リング近郊での攻防について
好みもあると思いますが、私は、リング周辺の攻防でDF選手がスティールを狙う事を好みません。ハッキング等のファールがなりやすく、FTを与える可能性が大きい為です。リング近郊の局面では、相手のシリンダーを侵さないように、かつ、ギリギリまでプレッシャーを与えることを優先しました。
チームでDFをしている場合も、Helpの選手が「正しいタイミングで、正しい場所に、正しい姿勢」で待ち構えていてくれたとしても、ボールマンの選手がハッキングをしてはローテーションが台無しになると考えている為です。
このメニューを採用した理由
①、②の礎となる足運びの為です。
このメニューの良い点や工夫してる点
動画の中でも示されているように、上下動をしないことや、ステップ後のバランスの維持の重要性も強調しました。こちらの動作の後、用語解説(?)でも登場するステップ・ステップや、ラン・グライド等の動作にも移行しました。
https://sufu.lifull.net/article/4822
日頃、コーチの方等が重要視し、定期的に取り組んでいる足運びの質を高めることで、①や②の状況に対応するDFの礎になることなどを示しました。
また、下級生の控え選手や、高校進学を控えている選手には「DF能力の向上が、PT獲得に繋がる」という旨を強調しました。得点を取って活躍する選手になりたければ、まずはコートに立つ必要がある。コーチには指導できる部分と出来ない部分がある。得点をするスキル、ドライブをするスキル等は教えやすい。しかし、DFをしようとする意欲や意思は、教えにくいもの。それらを持つ選手は、コーチとしても試してみたい気持ちになる、という心理を伝えました。損得勘定でも良いので、DF能力を高めることの有効性を強調しました。