【エルトラックが教える】バスケットボールのルール(ファウルの種類と対応)
ERUTLUC(エルトラック)
<p>こんにちは!<br />
今回はバスケットボールのルールについて紹介していきます。<br />
バスケットボールのルールは現在どのくらいの数あるか知っていますか?<br />
バスケットボールが創設された当初、ルールは13条からなっていました。<br />
現在ではそれが50条となり、その中にも条項が多くあることより大体350個程のルールが制定されています。<br />
その背景にはバスケットボールが日々発展を続け、バスケットボールというスポーツをより良いものにしていくという思いがあることがわかります。<br />
バスケットボールの発展とともにルールは毎年改訂され、リニューアルを続けています。<br />
そのルールの中に、「バイオレーションによる反則」と「ファウルによる反則」というものがあります。<br />
今回の記事ではバスケットボールのファウルの種類と対応について紹介していきます。</p>
この記事の目次
バイオレーションとファウル
<p>どんなスポーツにも「ルール」がありますね。<br />
では、ルールが無い状態で行われるスポーツを想像してみてください。<br />
そこは無秩序な場となり、プレーヤー誰もが自分の体力や気力および人間らしい心を最高度に発揮することが難しくなることでしょう。<br />
ルールを守りながら競技を行うことでプレーヤーが安全且つ公正に競技に集中し、自分の全力を注ぐことが可能となります。<br />
ルールを破ってしまうことはそのスポーツの秩序を乱すことになるので、反則として取り扱われ適当な罰則が与えられます。</p>
<p>バスケットボールのルールの反則は2つです。<br />
それが、「バイオレーション」と「ファウル」です。</p>
<p>では、この2つの反則の違いは何でしょうか。</p>
<p>「バイオレーション」はルールに反することをしたときのもの。<br />
「ファウル」は不当な身体接触やスポーツマン精神に反することをしたときのもの。</p>
<p>このように区別します。<br />
さらに、反則による罰則にも大きな違いがあります。<br />
それは、回数の制限です。<br />
バイオレーションはスコアシートへ記録されることはありません。しかし、ファウルはについてはスコアシートに記録され、個人で5回のファウルを重ねるとそのプレーヤーはコートから離れなければなりません。<br />
また、各クォーターにチームで合計5回目のファウルが記録されるとファウルによる罰則がより厳しいものとなります。(3x3では個人ファウルは記録されませんが、チームファウルは記録されます。)<br />
ファウルという反則はプレーヤーが安全にプレーできるようにするためにも、試合の中で厳しく制限されます。</p>
ファウルとは
<p>バスケットボール競技規則2022では、ファウルを以下のように定義しています。<br />
・ファウルとは、規則に対する違反のうち、相手チームのプレーヤーとの不当な触れ合いおよびスポーツマンらしくない行為をいう。<br />
・1チームに記録されるファウルの数に制限はない。その罰則にかかわらず、それぞれのファウルは違反ごとに全てスコアシートに記録され、ルールに従って処置される。</p>
<p>上記より、ファウルというのは相手チームとの不当な身体接触を起こすものとスポーツマンらしくない言動や振る舞いによるものがあります。<br />
ファウルには6つの種類があります。<br />
・パーソナルファウル<br />
・ダブルファウル<br />
・アンスポーツマンライクファウル<br />
・テクニカルファウル<br />
・ディスクォリファイングファウル<br />
・ファイティング</p>
<p>相手チームとの不当な身体接触を起こすファウルを「パーソナルファウル」、「アンスポーツマンライクファウル」、<br />
言動や振る舞いに関するファウルを「テクニカルファウル」としています。</p>
<p>そして、特に悪質なファウルとして「ディスクォリファイングファウル」「ファイティング」、両チーム同時にファウルが起きる「ダブルファウル」といったものに分けられています。<br />
今回は、パーソナルファウルの種類とその対応について見ていきましょう。</p>
パーソナルファウルの種類
<p>パーソナルファウルは、ボールのライブ、デッドにかかわらず、相手チームのプレーヤーとの不当な体の触れ合いによるプレーヤーのファウルとしています。<br />
このパーソナルファウルの中にも種類があるので、紹介していきます。</p>
<p><strong>■ホールディング</strong><br />
相手プレーヤーの自由な動きを妨げる</p>
<p> </p>
<p><strong>■ブロッキング(ディフェンス)<br />
■イリーガルスクリーン(オフェンス)</strong><br />
相手チームのプレーヤーの進行を妨げる</p>
<p><br />
<strong>■プッシング(ディフェンス)<br />
■ボールをコントロールしていないチャージング(オフェンス)</strong><br />
相手チームのプレーヤーを手や体で無理に押しのけたり、押して動かそうとする</p>
<p><br />
<strong>■ハンドチェッキング</strong><br />
ボールを持ったプレーヤーに両手を使う、肘が伸びた状態で触れ続ける、何回も触れる</p>
<p> </p>
<p><strong>■イリーガルユースオブハンズ</strong><br />
腕、手、肘を不当に使う</p>
<p><br />
<strong>■ボールをコントロールしているチャージング</strong><br />
無理に進行して相手チームのプレーヤーのトルソーに突き当たったり押しのけたりする</p>
<p> </p>
<p><strong>■手に対するイリーガルなコンタクト</strong><br />
ショット動作中のプレーヤーの腕や手に対するもの</p>
<p> </p>
<p><strong>■フッキング</strong><br />
相手プレーヤーを腕、手、肘を使ってロックしたり、腕を巻いて抑える</p>
<p> </p>
<p><strong>■過度な肘の振り回し</strong><br />
肘を過度に振り回す</p>
<p> </p>
<p><strong>■頭をたたく</strong><br />
頭を叩いてしまう</p>
<p> </p>
<p>以上のように、プレーヤーは相手を押さえて動きの自由を妨げたり、押したり、叩いたり、突き当たったり、つまずかせることをしてはいけません。また、手や足をを伸ばしたり広げたりして突き出したり、体を不自然に曲げたりして相手の進行や相手の動きを妨げる触れ合いを自分のシリンダーの外で起こしてはいけません。乱暴な触れ合いももちろんしてはいけません。</p>
パーソナルファウルの対応
<p>これらのパーソナルファウルを起こすと、ファウルをしたプレーヤーに1個のパーソナルファウルが記録されます。<br />
このファウルがショット動作中でない場合は、ファウルが起こったところに最も近いアウトオブバウンズから、ファウルをされたチームのスローインによってゲームが再開されます。もしくはファウルをしたチームがチームファウルのペナルティシチュエーションにある場合は、ファウルをされたプレーヤーに2本のフリースローが与えられます。<br />
しかし、オフェンスチームのプレーヤーがパーソナルファウルをしたときは、チームファウルの罰則は適用されず、相手チームのスローインとなります。</p>
<p>ショット動作中のプレーヤーがファウルをされたときは、ファウルをされたプレーヤーに相応する本数のフリースローが与えられます。<br />
そのショットが成功したときはその得点が認められ、さらに1本のフリースローが与えられます。<br />
いわゆるバスケットカウントというもので、このときは会場がとても盛り上がります!<br />
そのショットがツーポイントエリアからのショットで不成功だった場合は2本のフリースロー、スリーポイントエリアからのショットで不成功だった場合は3本のフリースローが与えられます。</p>
ファウルの成立
<p>バスケットボールを創設した当初は安全性を保つためにタックルなどのラフプレーが起こらないように身体接触を少なくするスポーツでしたが、不当な接触についてのルールがより明確になったことで、現在ではお互いの正当なコンタクトプレーがスポーツとして迫力や盛り上がりを見せる要素の一つとなっています。<br />
そのコンタクトが不当なものであった場合にファウルが成立し、罰則が課されます。<br />
ファウルが成立するには3つの条件があり、<br />
・触れ合いの事実があること<br />
・触れ合いの責任があること<br />
・触れ合いによって相手プレーヤーに影響があること<br />
この条件が揃うとファウルの成立となります。</p>
<p>ですので、たとえ触れ合いの事実があったとしても相手プレーヤーに影響がない場合はファウルの反則として取り上げられることはありません。<br />
触れ合いの責任については、コンタクトの基本概念であるシリンダーとリーガルガーディングポジションが判定の基準となります。<br />
このシリンダーとリーがルガーディングポジションはとても大切な概念ですが、今回は割愛させていただきます…</p>
まとめ
<p>ここまでファウルのルールについてお話ししてきましたが、創設当初のルールは<br />
「どのような方法であれ、相手を小突いたり、捕まえたり、押したり、つまずかせたり、たたいたりすることは許されない。この規則の第1回目の違反は1個のファウルとする。2回違反を犯した場合は次のゴールが成功するまで退場とする。もし、故意に相手を傷つけようとするようなプレーであると見なされた場合は、ゲーム終了後まで退場とする。」と定められていました。<br />
ファウルという反則がいかに悪質で厳しく取り締られているものであったかというのがわかると思います。<br />
そして、バスケットボールの発展と共にファウルのルールもより明確になっているのがわかるでしょう。</p>
<p>ファウルという行為は反則となり厳しく取り締られるものですが、ファウルの種類やその対応、成立について理解した上でスポーツマンシップに則った正当なプレーがバスケットボールというスポーツの質を上げていくと思います。<br />
バスケットボールというスポーツをプレーヤーとして、指導者として、観衆としてより楽しむために、みなさんのスキルアップのために、ぜひお役立てください。<br />
バスケットボール創設当初から長い年月をかけて試行錯誤して作られている、この歴史あるルールを尊重して試合にのぞみたいですね。</p>
ERUTLUC(エルトラック)
株式会社ERUTLUC
「バスケットボールの家庭教師」を運営している会社になります。
2004年に開始したバスケットボールの家庭教師事業は、2019年6月時点でコーチ70名以上、会員数1300名以上。
指導実績多数・各地講習会なども担当しており、「はじめてのミニバスケットボール」「バスケットボール IQ練習本」「バスケットボール判断力を高めるトレーニングブック」「バスケットボールの教科書1~4」など多くの書籍・DVDも監修しています。
【ERUTLUC代表鈴木良和コーチ JBA活動歴】
2016年U12ナショナルキャンプヘッドコーチ
2016年U13ナショナルキャンプヘッドコーチ
2016年男子日本代表サポートコーチ
2017年U12ナショナルキャンプヘッドコーチ
2017年U13ナショナルキャンプヘッドコーチ
2017年男子日本代表サポートコーチ
2018年U22日本代表スプリングキャンプアドバイザリーコーチ
2018年U12ナショナルキャンプヘッドコーチ
2018年U13ナショナルキャンプヘッドコーチ
2018年~2021年男子日本代表サポートコーチ
2021年~女子日本代表アシスタントコーチ
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