外で行える(砂利混じりの芝)フィジカルや、アジリティ向上のトレーニングや動き作りを教えてもらいたい。前後左右への動きのスピード強化や、特に前方へのダッシュ力強化。時間は40分程度。
要望の背景
県大会ベスト16レベルから少しでも上を目指したい。
Sufu認定指導者の回答
ご要望をいただき有難うございます。
今回はアジリティ能力やスピードの強化を直接的に行うものではなく、サッカーに必要な前後左右の素早い動きにつながる、サッカーの動きのベースと言える機能的な動きを身につけることを目的としたメニューを紹介させて頂きます。
アジリティやスプリントの能力のベースには機能的な動きが身についていること(無意識に行える)が重要だと考えられます。
走ったり、方向転換・ステップワークのトレーニングはサッカーにおいてはもちろん重要で欠かすことのできないものですが、機能的な動きが身についていない状態でそのようなメニューばかりを行なっていると、怪我に繋がったりパフォーマンスがなかなか上がらないことがあります。
時間は40分程度とのことですが、慣れれば10分程度で行えてウォーミングアップにも組み込めるものが中心ですのでぜひ日々の練習で行なっていただければと思います。今回紹介するトレーニングを行ってから実際のランニング・ステップワークといったアジリティやスプリント能力向上のメニューを残りの時間で行うことが望ましいです。
申し訳ありませんが、実際にグラウンドで行うアジリティやスプリントのメニューは他の動画等を参照していただければと思います。
今回紹介するメニューは、前後左右方向への動きにつながる正しい体の使い方(体幹を安定させた状態での上肢下肢の連動した動き・回旋方向に働く力に抗う動き)を身につけることを目的としたメニューと、前方へのスプリント能力・横方向への素早い移動に必要な筋力(股関節周囲の臀筋群・内転筋群・ハムストリングスの筋力)を向上させることを目的としたメニューとなります。
足関節(足首)と股関節の可動性、体幹・肩甲骨の安定性の向上させる
ウォーミングアップにオススメのダイナミックストレッチ
この際になるべく胸と床を離すように身体を持ち上げる
この際に、つま先を脛に引き付けるように脛の前側の筋肉(前脛骨筋)の収縮を意識する
この際には臀部(臀筋)の収縮を意識する
脚を上げた際には、腰が反らないように体幹に力を入れた状態で行う
胸と床の距離を遠くするように肩甲骨から床を押すようにする
内転筋と体幹を同時に使用することができ、カッティングやステップ時の安定性を向上させる
ウォームアップやトレーニングとして用いると良い
この際に、頭〜支持側の足までが一直線になるように姿勢を保持する
この時に骨盤が落ちないように上方へ引き上げた状態をキープする
腰が反りやすいため注意する
正しい姿勢で行うことが重要であり、骨盤が下がっていたり、腰を反った姿勢のまま長い時間行えるように目指すことは逆効果となるため注意が必要である
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肩・肩甲骨の安定性向上
肩甲胸郭関節の可動性向上
臀筋群の筋力強化・活性化
この時お腹にしっかり力を入れて腰が反らないよう注意する
この時へそから下はなるべく動かさないようにする
下肢・体幹部を安定させた状態で肩甲骨を大きく動かす
余裕が出て来たら時間を長くするのではなく、セット数を増やすようにする
正しい姿勢で行うことが重要であり、骨盤が下がっていたり、腰を反った姿勢のまま長い時間行えるように目指すことは逆効果となるため注意が必要である
片脚立ちの安定化(中臀筋の活性化)
ウォームアップやトレーニングとして用いると良い
この際に、頭〜両膝の間が一直線上になるように姿勢を保持する
この際に、側腹部、両側臀部が収縮するのを感じる
背中が丸まらないようにしながら動作を行う
この際にバランスを崩さないように骨盤の位置をキープする
この際に腰が反りやすいため注意する
出来るだけ床面から骨盤を高く持ち上げ、その状態のまま上の脚を高く上げることが重要である
余裕が出て来たら時間を長くするのではなく、セット数を増やすようにする
正しい姿勢で行うことが重要であり、骨盤が下がっていたり、腰を反った姿勢のまま長い時間行えるように目指すことは逆効果となるため注意が必要である
横からのコンタクトにも負けない体づくりを目指す
胸の前で手を付き、身体を支える
この際に、お臍が正面を向いている状態を作り、上を向かないように注意する
この際に、臀部(後ろ横側)が収縮するのを感じる
踵で押すように膝を伸ばしていき、股関節・膝関節を伸ばしきる
臀部の後ろ横側が収縮するのを感じる
左右の回旋方向にブレない軸を作る
ウォーミングアップとして行うのも効果的
もしくは2人組で行い1人が端を持ちテンションをかける
腰と床のスペースを潰すようにし、腹部を引き締める
腕を伸ばしきったらゆっくりと元の位置まで戻す
体幹が左右にブレないよう気をつけなが繰り返す
背中や腰の強い収縮を感じる場合は腰を反ってしまっている場合がある為気をつける
みぞおち近くの肋骨が浮き出ないようにするために息を吐きながら臀部を上げると良い
初級:10回 1〜2set(チューブ弱)
中級:10回 1〜2set(チューブ強)
上級:10回 2〜3set(チューブ強)
余裕が出てきたら回数を増やすよりも、セット数を増やすかチューブの強度やテンションを上げる
正しい姿勢で行うことが重要であり、誤った姿勢・腰を反った姿勢のまま行うと逆効果となるため注意が必要である
左右の回旋方向にブレない軸を作る
ウォーミングアップとして行うのも効果的
もしくは2人組で行い1人が端を持ちテンションをかける
チューブを持つ手は胸の前から開始する
この時体幹がねじれたり膝がブレないよう意識する
お腹に力を入れて体幹がねじれないように腕を動かす
肩に余分な力が入り過ぎないよう注意する
初級:10回 1〜2set(チューブ弱)
中級:10回 1〜2set(チューブ強)
上級:10回 2〜3set(チューブ強)
余裕が出てきたら回数を増やすよりも、セット数を増やすかチューブの強度やテンションを上げる
正しい姿勢で行うことが重要であり、誤った姿勢・腰を反った姿勢のまま行うと逆効果となるため注意が必要である
走る動作で重要な臀部筋である大臀筋を活性化する種目
ランニング力の向上やストップ動作やキック動作を安定させることができる
ウォームアップやトレーニングとして用いると良い
通常のヒップリフトよりも大臀筋に力が入りやすく腰痛対策にも効果的
足幅は腰幅にする
腰と床のスペースを潰すようにし、腹部を引き締める
この際に踵で地面を押すようにすると良い
みぞおち近くの肋骨が浮き出ないようにするために息を吐きながら臀部を上げると良い
初級:10回 2〜3set
中級:20回 2〜3set
上級:30回 2〜3set
余裕が出てきたら回数、セット数を増やすか、もしくは中級・上級の別のエクササイズに移行する
正しい姿勢で行うことが重要であり、誤った姿勢・腰を反った姿勢のまま行うと逆効果となるため注意が必要である
ランニング力の向上やストップ動作やキック動作を強化させることができる
また肉離れの予防にも効果的
ウォームアップやトレーニングとして用いると良い
もも裏(ハムストリングス )が強くなればゆっくりしたスピードで、最後まで同じスピードで倒れていくことが可能となる
傾けられる範囲が広がるように行う
中級:10回 2〜3set
上級:15回 2〜3set
余裕が出てきたら回数、セット数を増やす
正しい姿勢で行うことが重要であり、誤った姿勢・腰を反った姿勢のまま行うと逆効果となるため注意が必要である
体幹の安定性の向上
バランス能力の向上
ハムストリングスの遠心性の筋収縮によって肉離れの予防にも効果的
重りなしの場合は両手のひらを重ね、もも前→膝→すねと沿わせるようにすると良い
この時なるべく膝の位置は動かさず、なるべく膝を曲げないで股関節の動きを意識する
戻る時も同様に背中を丸めずに重りをなるべく体の近くを沿わせるようにする
お腹に力を入れ背中をまっすぐにするよう意識する
背中が丸まるなどの不良姿勢は怪我にもつながるため注意する
重りを持つ際にはなるべく体の近くを通す
初級:10回 2set(重りなし)
中級:10回 2set
上級:10回 3set
代表の並木はサッカー日本代表としてFIFAワールドカップフランス大会、日韓大会、ドイツ大会に帯同。そのほかU-23日本代表のアスレティックトレーナーとして4度のオリンピックに帯同しており、U-17ワールドカップへの帯同実績もある。
また現在までにU-19サッカー日本代表、Jリーグ、各世代のサッカーを中心に、WJBL、社会人ラグビー、ソフトボール、モトクロス、卓球、陸上、アーティストなど様々な競技や分野にアスレティックトレーナーを派遣している。
さらには講演会やセミナー、専門学校などの教育機関に講師を派遣するなど後進育成にも力を入れている。
「一人一人の健康な人生をサポートする」を企業理念として掲げ、世の中の人々の『健康』をあらゆる方向からサポートし、一人一人の「楽しく、豊かに、生き生きと」生きる、そんな『健康な人生』をサポートしている。