体幹を主に鍛えたいのと左足が極端に弱いのを治したいです
要望の背景
左WBでプレイしてるのですが左足でうまくクロスを上げられなかったりパスができなくて困っています。それと、ボールを持つと周りが見えなくなってしまってボールを取られることが多いです。ご指導お願いします。
Sufu認定指導者の回答
ご要望いただきありがとうございます。
今回は、体幹の安定性向上と片脚での安定性向上を目的としたエクササイズを紹介させて頂きたいと思います。
特にサイドからのセンタリングでは体を左右にひねる動き、つまり「回旋動作」を上手にコントロールするトレーニングが効果的だと考えられますのでいくつか紹介していきたいと思います。
基本的に足(や手)を上手に使ったり強い力を出そうとする時には、手足が強かったり筋力があるだけではなくそれらの土台である体幹が安定している必要があります。
そしてサッカーなどの複雑な動きの中で効果的に足や手を使うことを想定するとただ体幹を「ガチッ」と固めるのではなく、体幹を安定させた上で足や手を自由に動かすエクササイズをすることが効果的です。
もちろん一般的なフロントブリッジのようにガチッと固める強さも必要です。
紹介するエクササイズを左右どちらもしっかりと安定したフォームでできるように継続してみてください。
毎回の練習前に動きの準備として行うのもオススメです。
今回紹介するエクササイズはキックのスキルを向上するための要因の1つにすぎません。
エクササイズを練習前などに継続して行なってから、実際にキックの練習を繰り返してみてください。
実施する前より軸足・体幹が安定してキックがしやすいと実感していただければ幸いです。
胸の開きを作ることによって回旋動作の向上、軸を安定させることができる
ウォーミングアップにオススメのダイナミックストレッチ
前の膝が90度曲がり、後ろの膝は地面に着ける
この際に肩甲骨から動き出すように意識する
膝の位置は常に正面を向けて、動かないようにする
目線は常に指先を追うようにする
膝は正面を常に向くようにする
体幹は下腹部を背骨に引き込むようにお腹をへこませるよう心がける
※フォームが崩れてしまうと効果が得られにくいため、動作の質を意識させる
胸の開きを作ることによって回旋動作の向上、軸を安定させることができる
ウォーミングアップにオススメのダイナミックストレッチ
前の膝が90度曲がり、後ろの膝は地面に着ける
この際に肩甲骨から動き出すように意識する
膝の位置は常に正面を向けて、動かないようにする
目線は常に指先を追うようにする
膝は正面を常に向くようにする
体幹は下腹部を背骨に引き込むようにお腹をへこませるよう心がける
※フォームが崩れてしまうと効果が得られにくいため、動作の質を意識させる
バランス力向上
内転筋の柔軟性向上
踏み出した脚に9割体重が乗るようにする
脚を伸ばしている側の内転筋がストレッチされるのを感じる
この際につま先と膝の向きを揃えるように意識する
・踏み込んだ際のつま先と膝の向きを揃える
・足、膝、骨盤の位置が一直上になるようにする
クロスランジ
・つま先と膝の向きを揃える
・骨盤が正面を向いた状態で重心を下げるようにする
左右の回旋方向にブレない軸を作る
ウォーミングアップとして行うのも効果的
もしくは2人組で行い1人が端を持ちテンションをかける
チューブを持つ手は胸の前から開始する
この時体幹がねじれたり膝がブレないよう意識する
お腹に力を入れて体幹がねじれないように腕を動かす
肩に余分な力が入り過ぎないよう注意する
初級:10回 1〜2set(チューブ弱)
中級:10回 1〜2set(チューブ強)
上級:10回 2〜3set(チューブ強)
余裕が出てきたら回数を増やすよりも、セット数を増やすかチューブの強度やテンションを上げる
正しい姿勢で行うことが重要であり、誤った姿勢・腰を反った姿勢のまま行うと逆効果となるため注意が必要である
胸椎の可動性獲得
下肢と上肢の運動の連動性を高める
バランス能力の向上
体幹の安定性向上
この時頭も一緒に回旋して目線は指の先を追うようにする
押されている膝が内側に持って行かれないよう、押している手の力に対抗して力を入れる
この時前足のお尻に力が入っていることを感じる
体幹は下腹部を背骨に引き込むようにお腹をへこませるよう心がけ、腰が反り過ぎないようにする
下肢・体幹をしっかりと安定させた状態で肩甲胸郭関節の動きを行う
上肢・体幹・下肢の連動した動きの習得
尾てい骨だけ持ち上げる意識でお腹に力を入れて腰と床の間に隙間ができないようにする
この時腰が反らないように(腰と床の隙間ができないように)注意する
手・足の動きに合わせて腰が反りやすくなるため背中を床にしっかりつけるよう意識する
どうしても腰が反ってしまう場合は下のように少しレベルを下げて行うと良い
・足はスタートポジションから動かさずに手のみを動かす
・手のひらを床につきお腹に力が入りやすい状態を作り足のみで行う
また、薄いタオルやチューブなどを腰の下に入れ横から引っ張り、それが抜けないように意識することで腰が反るのを防ぐことができる
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肩・肩甲骨の安定性向上
肩甲胸郭関節の可動性向上
臀筋群の筋力強化・活性化
この時お腹にしっかり力を入れて腰が反らないよう注意する
この時へそから下はなるべく動かさないようにする
下肢・体幹部を安定させた状態で肩甲骨を大きく動かす
余裕が出て来たら時間を長くするのではなく、セット数を増やすようにする
正しい姿勢で行うことが重要であり、骨盤が下がっていたり、腰を反った姿勢のまま長い時間行えるように目指すことは逆効果となるため注意が必要である
体幹の安定性の向上
バランス能力の向上
ハムストリングスの遠心性の筋収縮によって肉離れの予防にも効果的
重りなしの場合は両手のひらを重ね、もも前→膝→すねと沿わせるようにすると良い
この時なるべく膝の位置は動かさず、なるべく膝を曲げないで股関節の動きを意識する
戻る時も同様に背中を丸めずに重りをなるべく体の近くを沿わせるようにする
お腹に力を入れ背中をまっすぐにするよう意識する
背中が丸まるなどの不良姿勢は怪我にもつながるため注意する
重りを持つ際にはなるべく体の近くを通す
初級:10回 2set(重りなし)
中級:10回 2set
上級:10回 3set
胸椎回旋の可動性向上
上・下肢の動作の分離
膝の外傷・障害予防にも効果的なエクササイズ
前の足でチューブを踏み逆の手でチューブの端を掴む
この時股関節と下肢は動かないように気をつける
肘をしっかり後ろに引き肩甲骨を寄せるイメージで行う
腰が反らないように気をつける
胸郭の可動性向上
上半身への回旋の外力に下肢が影響されないようにするトレーニング
ハムの怪我予防にも効果的
このとき肩甲骨を寄せるようにして胸を張る
この時腰が反ったり背中が丸まったりしないよう注意する
この時股関節は動かさないようにして胸を大きく動かす
腰が反ったり背中が丸まったりしないよう気をつける
ハムとお尻の収縮をしっかり感じながら行う
代表の並木はサッカー日本代表としてFIFAワールドカップフランス大会、日韓大会、ドイツ大会に帯同。そのほかU-23日本代表のアスレティックトレーナーとして4度のオリンピックに帯同しており、U-17ワールドカップへの帯同実績もある。
また現在までにU-19サッカー日本代表、Jリーグ、各世代のサッカーを中心に、WJBL、社会人ラグビー、ソフトボール、モトクロス、卓球、陸上、アーティストなど様々な競技や分野にアスレティックトレーナーを派遣している。
さらには講演会やセミナー、専門学校などの教育機関に講師を派遣するなど後進育成にも力を入れている。
「一人一人の健康な人生をサポートする」を企業理念として掲げ、世の中の人々の『健康』をあらゆる方向からサポートし、一人一人の「楽しく、豊かに、生き生きと」生きる、そんな『健康な人生』をサポートしている。