ミニゲーム(約5分)で余ったチームが出来る高学年向けのフィジカルトレーニングを教えていただきたいです。
要望の背景
週に一度1時間弱の短い練習時間の中で、最低限すべきフィジカルトレーニングを知りたいです。
Sufu認定指導者の回答
ご質問いただきありがとうございます。
小学生高学年向けのトレーニングということで筋力アップなどを目的にしたものではなく、
サッカー以外の運動全般にも共通する上手な体の使い方とその中でもよりサッカーの動きにリンクしたものを紹介いたします。
1種目1分程度で行うことができるので、5分の中で2〜3種目を組み合わせて行うと良いかと思います。
まず、体幹の安定(抗伸展)と上肢・下肢の動きの連動を目的として「デッドバグ」「ヒップリフト」
複合的な動きの「クロコダイルウォーク」「プッシュスクワット」
サッカーに多い横の動きや体をひねる動きを取り入れた「ランジ」数種目です。
どの種目も基本的に体幹と上肢・下肢が同時に別の作用として働くことを目的としています。
組み合わせとしては仰向けや四つ這いの種目+立位の種目など選択していただけると良いかと思います。
また最後に「ケトルベルスイング」を紹介しましたが、重りはボトルやメディシンボールなどなんでも良いのでしっかり股関節を引き込んで股関節の屈曲伸展の動きを学習するのに効果的です。また練習前のウォーミングアップにもオススメです。
上肢・体幹・下肢の連動した動きの習得
尾てい骨だけ持ち上げる意識でお腹に力を入れて腰と床の間に隙間ができないようにする
この時腰が反らないように(腰と床の隙間ができないように)注意する
手・足の動きに合わせて腰が反りやすくなるため背中を床にしっかりつけるよう意識する
どうしても腰が反ってしまう場合は下のように少しレベルを下げて行うと良い
・足はスタートポジションから動かさずに手のみを動かす
・手のひらを床につきお腹に力が入りやすい状態を作り足のみで行う
また、薄いタオルやチューブなどを腰の下に入れ横から引っ張り、それが抜けないように意識することで腰が反るのを防ぐことができる
走る動作で重要な臀部筋である大臀筋を活性化する種目
ランニング力の向上やストップ動作やキック動作を安定させることができる
ウォームアップやトレーニングとして用いると良い
腰と床のスペースを潰すようにし、腹部を引き締める
この際に踵で地面を押すようにすると良い
背筋や腰部筋の収縮を強く感じる場合は腰を反ってしまっている恐れがあるため注意する
みぞおち近くの肋骨が浮き出ないようにするために息を吐きながら臀部を上げると良い
初級:10回 2〜3set
中級:20回 2〜3set
上級:30回 2〜3set
余裕が出てきたら回数、セット数を増やすか、もしくは中級・上級の別のエクササイズに移行する
正しい姿勢で行うことが重要であり、誤った姿勢・腰を反った姿勢のまま行うと逆効果となるため注意が必要である
可動性・動作性などのスムーズさの向上
内転筋群の柔軟性向上
内転筋の柔軟性を高めウォーミングアップとしても効果的
この際に胸と地面をできるだけ近ずけると内転筋のストレッチをより感じるようになり効果的
(動くスペースが足りない場合はその場で足を入れ替えて、胸を地面に寄せる)
中級:10回
上級:15回
W-up:5回
お腹に力を入れ背筋を伸ばす
内転筋にストレッチ感を感じるまで深くお尻を落とす
前からだけでなく横や別角度からも見て姿勢を修正しながら行うことが重要
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体幹の安定と上肢・下肢の連動の向上(全身の協調性)
正しいスクワットフォームの獲得
手は胸の前に脇を締めてスタートポジションを作る
この時膝が前に出過ぎないようにお尻を引いていくよう意識する
お腹に力を入れて腰が反らないように注意する
反対に腰が反りすぎるなど誤ったフォームにならないよう注意する
肩に力が入らないよう注意する
初級:5回 2〜3set (必ずフォームの確認をしながら行う)
中級:10回 2〜3set
上級:20回 2〜3set
まずは正しいフォームで行うようにして、慣れてきたらだんだんと回数・セット数を増やす
バランス力向上
内転筋の柔軟性向上
踏み出した脚に9割体重が乗るようにする
脚を伸ばしている側の内転筋がストレッチされるのを感じる
この際につま先と膝の向きを揃えるように意識する
・踏み込んだ際のつま先と膝の向きを揃える
・足、膝、骨盤の位置が一直上になるようにする
クロスランジ
・つま先と膝の向きを揃える
・骨盤が正面を向いた状態で重心を下げるようにする
胸の開きを作ることによって回旋動作の向上、軸を安定させることができる
ウォーミングアップにオススメのダイナミックストレッチ
前の膝が90度曲がり、後ろの膝は地面に着ける
この際に肩甲骨から動き出すように意識する
膝の位置は常に正面を向けて、動かないようにする
目線は常に指先を追うようにする
膝は正面を常に向くようにする
体幹は下腹部を背骨に引き込むようにお腹をへこませるよう心がける
※フォームが崩れてしまうと効果が得られにくいため、動作の質を意識させる
胸の開きを作ることによって回旋動作の向上、軸を安定させることができる
ウォーミングアップにオススメのダイナミックストレッチ
前の膝が90度曲がり、後ろの膝は地面に着ける
この際に肩甲骨から動き出すように意識する
膝の位置は常に正面を向けて、動かないようにする
目線は常に指先を追うようにする
膝は正面を常に向くようにする
体幹は下腹部を背骨に引き込むようにお腹をへこませるよう心がける
※フォームが崩れてしまうと効果が得られにくいため、動作の質を意識させる
股関節の動きを出すことで膝や足首の負担を減らしパフォーマンスUPにもつながる
スプリントの前のW-upにもオススメのトレーニング
この時膝の動きよりも股関節を大きく動かすよう意識する
腰が反ったり背中が丸まったりしないよう意識する
お腹に力を入れて腰が反ったり背中が丸まったりしないよう気をつける
腕の力は使わずに下肢の動きに腕がついてくるイメージで行う
代表の並木はサッカー日本代表としてFIFAワールドカップフランス大会、日韓大会、ドイツ大会に帯同。そのほかU-23日本代表のアスレティックトレーナーとして4度のオリンピックに帯同しており、U-17ワールドカップへの帯同実績もある。
また現在までにU-19サッカー日本代表、Jリーグ、各世代のサッカーを中心に、WJBL、社会人ラグビー、ソフトボール、モトクロス、卓球、陸上、アーティストなど様々な競技や分野にアスレティックトレーナーを派遣している。
さらには講演会やセミナー、専門学校などの教育機関に講師を派遣するなど後進育成にも力を入れている。
「一人一人の健康な人生をサポートする」を企業理念として掲げ、世の中の人々の『健康』をあらゆる方向からサポートし、一人一人の「楽しく、豊かに、生き生きと」生きる、そんな『健康な人生』をサポートしている。